「ひとりよがり vs 熱い想い」DM コミュニケーションのあり方、伝え方

「ひとりよがり vs 熱い想い」DM コミュニケーションのあり方、伝え方

こんにちは、アド印刷の長谷川です。

「伝えたい想い」をどれだけコンパクトにできるか。

広辞苑によると「ひとりよがり」とは、“他人の意見を 無視して、自分だけでよいと思い込んでいること。また、そのさま” とあります。私の勝手な解釈によると、ここでいう自分とは自社(もしくは担当者)、他人とは周囲の人(広い意味では、エンドユーザーも含む)が当てはまるような気がします。

弊社は俗に「通販王国」ともいわれる九州は福岡にある会社ですので、お取引させていただくクライアント様も、自ずと通販業界が割合としては多いのですが、どのクライアント様(代表の方はもちろん、各ご担当者様に至るまで)に共通しているのが、「自分が何とか売上なり、顧客数なりを増やしていきたい」という熱い想いをもっていらっしゃるという点です。

 

DM作りで重要なポイント

そんな方たちがややもすると陥ってしまうのが、その情熱のあまり、本来の目標(目的)をついつい見失いがちになってしまうこと(弊社は印刷会社ですが、紙媒体に限ったことではありません。そして、対象が新規か既存かといったこともあまり関係ありません)。

「これこれ、こういう 目的でやりたい!」とスタート時点ではおっしゃっていて、こちらの意図も汲んでいただいているはずなんですが、時間が経過していくうちに、あれもこれも載せたい(伝えたい)。

「せっかくお客様にアプローチできるチャンスなので…」

もちろんこの気持ちは理解できているつもりです。
時には、お付き合いをさせていただいているクライアントのスタッフ以上のことを求められたりすることもあります。ただ、自身の言いたいことばかりをとうとうと述べられても受け手は困ってしまうでしょう。

例えば、気になっている女性に思いの丈を一方的にぶつけた(まくしたてた)として、相手はどう思うでしょう。たとえ、気心の知れた奥様であったとしても、唖然とし、理解に苦しまれるのではないでしょうか…。

それと全く同じとは言い切れませんが、会社とエンドユーザーの関係にはどこか共通する部分があるように思います。想いを伝えるために、どういう手段を取り、どういう内容で、どういうタイミングならベストか。ベストとまではいか なくても、ベター(聞く耳を貸してもらえるくらいのレベル)まで持っていけるか、が重要です。

 

DMをプランする上でまず注意したいこと

まず最初のステップとして重要なのが、考えをフラットにすること、そして俯瞰して見る余裕、冷静さを持つこと

頭に血が上っても、「猪突猛進」 状態になるだけであまりいいことはありません。本来の目的を忘れ、手段(戦術、小手先 !?)にばかり注意を向けてしまい、結果検証もあやふやになった例をいくつも見てきました。

この最初のステップに対して、「何だ、そんなことか」と思われた方も少なくないと思いますが、しかし、これが 案外難しいのです。人間の意識は、顕在意識と潜在意識に分かれていて、フロイト曰く、顕在意識は氷山の一角。

大半は潜在意識ということになるため、「本来の目的を忘れない、本来の目的を忘れない」と呪文のように唱え続けながら進められれば別ですが、それはすぐ潜在意識化してしまうのです。

人間は、1日で 74% を忘れてしまうそうです...

人間は、1日で 74% を忘れてしまうそうです…

 

2014 年健康応援キャンペーン!

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せっかく作っても、目的が伝わらなければ、時間とお金がムダなだけ

話を戻すと、「本来の目的」を達成するためには、伝えたい(訴求したい)ことを明確にすること。そして、その目的を表現したコピーが、その他の要素に埋もれないようにすることです。同じスペース内の他の要素と圧倒的な差をつけることです。

繰り返しになりますが、そのためには、自社の社員であることを少しの間忘れて、俯瞰することが大切です。こうすることで少なくとも目的(狙い)が伝わらず、全く無視されるという自体は避けられます。この考え方も既存、新規を問いません。

 

「伝わりやすさ」を徹底訴求!それがレスポンス維持の一因

私が取り引きをさせていただいている中国地方の総合通販会社Y社さんは、この「わかりやすさ」「読みやすさ」「見やすさ」に徹底的にこだわることで、優良顧客セグメントで 10% 強、全体平均でも常に5%以上という高いレスポンスを維持されています(いずれも既存顧客が対象)。

もともとY社さんは、まとめ売りを主とした販売手法を創業当時から取られていて、その後、会員ランクに分けてフォローされるようになりましたが、そのフォローの内容は至ってシンプル。

季節毎の封書DMを送り、そのフォローを2回、圧着系のはがきで行う。の 繰り返し。
内容は期限付きキャンペーン+商品説明。商品が複数あるため、購入商品別で簡単に見せ方を分けられることはありますが、大きくは変わりません。

もちろん、会社さん毎にお客様の属性は異なるため、どの会社さんにも当てはまることではありませんが、この手法で売上を積み上げていらっしゃるので、他社様でもご検討の余地はあるかと思います。

 

「気づき」が購入動機を生む!?

「目的を明確に伝える」ことをクリアしたら、次のステップとして考えたいのが「気づき」の供与による、購入動機の発掘です。

どういうことかというと、当たり障りのない投げかけではなく、ハッとさせたり、何だろう?と思わせるなど、見る者の不意をついた(予定調和に終わらない)キャッチで何かしらの「気づき」を与えるということです。その他大勢ではなく、あたかも見る者だけに投げかけられているような言い回しがベストです。

例えば、ローヤルゼリーの商品チラシのメインキャッチが、「お客様の健やかな毎日をサポートします!」だと、抽象的過ぎて恐らく誰にも「気づき」を与えることはできません。

ただこれが、「仕事の疲れが土日では取れないお父さんにー娘よりー」だとどうでしょう。既存顧客という大きな括りではなく、その中でも働き盛りの男性にしぼることで気づきを与えやすくなるはずです。

ローヤルゼリーという商品で謳えることは限られているので、そこだけで勝負することは厳しいと言わざるを得ません。であれば、見る人にどれだけ「自分ごと化」してもらえるかどうかがカギになります。

新規顧客を対象にしたチラシでは「気づき」を 与えられるかどうかがレスポンスを左右します

新規顧客を対象にしたチラシでは「気づき」を 与えられるかどうかがレスポンスを左右します

 

熱い想いを詰め込んだ挨拶状がお客様の心をわし掴み

想いばかりを詰め込んで、長々と書き連ねると、そのツールの目的が見えづらくなるのでよくない、第三者視点で俯瞰することが大切だ!と述べてきましたが、実は例外もあります。それは挨拶状です。

何らかの商品を購入す れば、一緒に届く挨拶状。
入っているのが当たり前で、入っていないところを探すほうが難しく、少々うんざりしながらも、入っていないと企業姿勢を問われかねない、 そんな存在が挨拶状です。

「この度は数ある会社の中から弊社の商品を選んでいただき、誠にありがとうございます。」みたいな文章で始まり、サイズはだいたいB5だったりA4だったりというのが一般的。

そんな中、福岡の通販会社K社さんでは、既存顧客向けの新商品発売のDMにA4を横に2枚つなげ、さらにそれの表裏を使って挨拶状を作られました。

熱い想いが購入のきっかけになる場合も

熱い想いが購入のきっかけになる場合も

内容も商品の案内だけをする従来のパターンではなく、1人の女性スタッフが、個人名で入社時からの想いをつらつらと書き連ねていきます。

その中で、商品開発に携わることになったこと、商品誕生までの紆余曲折、その商品を飲んでほしかった今は亡きご家族のこと。淡々としているようでそのスタッフのひたむきさ、秘めた想いが伝わり、知らない間にその文章に引き込まれていく、そんな挨拶状でした。

結果は、目標値を大きくクリアする7%超。しかも、電話による注文の多くが挨拶状を書いたその女性スタッフ宛てに直接かかってきたというエピソードからも、いかにその挨拶状がお客様の心に響いたのかということが伺いしれます。また、ある会社さんは、挨拶状の流れの中で、商品の話も巧みに盛り込むことで、こちらも高いレスポンスにつながりました。

これは、挨拶状だと思って読み始めたら、あれよあれよという間に商品の話につながっていき、気がついたらひととおりの案内を受け、購入してもいいかなという気持ちにさせられてしまった、ということでしょう。

そのツールが、明らかに「商品チラシ」然としているものだと、商品を売りつけられるかも、と身構えてしまう人も少なくありません。その心理を逆手に取った良いアイデアだと思います。

 

One to One コミュニケーションを意識したDM作りを心がけよう。

通販では、営業マンがお客様に直接会ってセールスすることはありません。だから、その一通のDMが営業マンの代わりなるのです(お客様のお宅に伺う、訪問販売のイメージ)。

そう考えると、何の挨拶もなしに、「プレゼントキャンペーン実施中!」とは切り出さないでしょうし、商品を進めるにしても、お客様の心理を踏まえながら、話す順番やオススメする商品、そして一方的ではなく、時にはお客様の声にも耳を傾けるなどの、強弱も付けてセールスをするはずです。

本当はDMも同じであるべきなんです。
ついつい郵便物として届けられるので、そのあたりをないがしろにしがちな通販会社さんは実に多いです。

通販は、お互いの顔が見えづらいビジネスだからこそ、DM=御社のセールスマンであるという認識のもと、お客様とのよりよい関係づくりをされてみてはいかがでしょう。

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