失敗しない通販の始め方!通販で“売れる”商品を作る7つの質問

こんにちは。オプティマ製薬の白土です。
今回は、失敗しない通販商品の作り方をお伝えいたします。
期待の商品をついに新発売。勢い込んでリスティング広告やその他の広告を出したものの、思うように結果が出ないという悩みをよく聞きます。

「良い商品だと確信しているのに、売上が伸びない…」
「このままでは在庫処分になってしまう…」

実は、これらの失敗はある1つの原因から発生しています。
それは、「商品を作って、それから売り方を考える」という商品中心(プロダクトアウト)の発想法です。

「良い原料を持っているから、成功するはず」
「いい商品だから、きっと売れるはず」

残念ながら、こういった発想で生まれた商品がヒットすることはほとんどありません。

 

売り方から逆算して、商品を企画する

成功する通販企業の発想は全く違っています。
もちろん、最終的には、実際に商品を発売し、ユーザーの反応を確かめてみるまで、その商品の成否はわかりません。

しかし、商品のリリース前から、少なくとも売れるに足るだけのロジックを組み立てています。成功している通販企業に企画段階の商品についてヒアリングをすると、こんな回答が返ってきます。

「現在、むくみサプリという市場はA社の独り勝ち状態。代理店情報では、WEBだけで月に500件の新規を獲得しているそうです。弊社が今回投入する商品は、A社の商品に対して●●という点で差別化できており、かつ価格にも優位性があります。A社がまだ攻め込んでいない記事広告媒体を中心にプロモーションを行って、CPO7000円を目標数値としています。」

方針の違いはあるにせよ、どの会社にも共通している点。
それは、商品から(プロダクトアウト)ではなく、市場中心(マーケットイン)の発想です。
売り方から逆算して商品を企画し、いわば、売る前に売れる状態を作り出しているのです。

 

競合を“丸裸”にする市場調査とは?

では、売れる商品を作るためには何をするべきなのでしょうか?
それは、競合調査です。

後述しますが、競合がいるということは、そこに商品を買う人がいる(市場がある)ことの証明です。逆に、もし、競合が全くいないのであれば、そこにはそもそも市場が存在しない可能性があります。

「なーんだ、そんなことか。競合調査なんて当然やっているよ」と思われるかもしれません。
しかし、ただの競合調査ではなく、徹底した調査が必要なのです。

インターネットで得られる競合他社の情報は、全体のごく一部分でしかありません。実際に商品を購入し、実際にコールセンターに電話をし、同梱物の一言一句を読み込み、競合の商品を丸裸にするレベルまで調べ尽くす必要があるのです。

 

ステップ① 市場に存在する主要な商品を全て購入する。

このステップでは、できる限り見込み客の気持ちを想像するようにします。
その商品を欲しいと思う人はどんなキーワードで検索し、最終的にどの商品とどの商品を比較して、購入に至るのでしょうか。

できれば身銭を切って商品を直接購入してみましょう。
電話注文であればオペレーターさんのトークのどこに好感を持つのか?
またWEBからの購入であれば、いわゆる確認画面アップセル(注文確認画面でモニターから定期へ引き上げるLPを表示する手法)等の仕掛けはどのようになっているのか?を分析していきます。

 

ステップ② 商品が手元に届いたら、納品書、商品パンフレット、チラシなど全ての同梱物をチェックする。

文字通り、全ての同梱物(パンフレット・チラシ等)を読みこみ、使っているキャッチコピー、チラシのレイアウト等をファイリングしておきます。
ランディングページだけではわからなかった競合商品の戦略がわかります。

定期継続を促すステップメールやアウトバウンドコールがあるかもしれません。
そのときの競合の価格(オファー)も確認しましょう。

ここでストックした情報は、これから自社商品を企画する上での貴重な財産になります。というのも、通販では商品の「深さ」が重要だからです。ひとつの商品、ひとつのカテゴリに絞って、ユーザーの欲する情報量を増やし、素材や、製法、こだわり、開発者の思いなどを伝え、商品の魅力を伝えきることに各社がしのぎを削っています。

こうした同梱物を含めたCRM全体の戦略を含めて、自社の商品を企画する必要あるのです。

 

ステップ③ 競合商品がどの媒体に、どんなクリエイティブで、何回出稿しているかを確認する。

競合の広告出稿状況は、市場サイズを推測する重要な材料です。
馴染みの広告代理店にヒアリングすることで、実際の販売数量に関する情報を収集します。

たとえば、アフィリエイトでの商品販売を予定しているのであれば、ベンチマークしている商品の報酬単価や月間獲得件数をASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)に問い合わせます。紙媒体でも広告代理店が競合商品の出稿金額を知っているケースがあります。

競合が「同じ媒体に」「同じクリエイティブで」「複数回継続して出稿している」場合、その商品は勝ちパターンを確立している可能性が高く、市場としての魅力も十分と判断できます。

以下の表は、弊社が過去にEPA・DHA市場の調査を行った時の調査票(一部抜粋)です。こうしてすべての情報を横並びにすることで、競合の商品戦略を丸裸にしていきます。

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※EPA・DHAの市場調査票。この調査票からだけでも、「価格帯が2000円代に集中していること」「訴求はDHAによる血液サラサラ訴求/健康/健脳のいずれかに分かれる市場であること」などが読み取れます。すると、たとえば、DHAではなくEPAにフォーカスし、他社が行っていない「ダイエット訴求」のサプリメントを作れるのではないか、という発想が生まれてきます。

 

商品開発は「フォロワー戦略」で攻めろ!

それにしても、なぜこのような競合調査が重要なのでしょうか?
それは、商品開発の基本戦略はフォロワー戦略だからです。
オンリーワンの商品を、全く新しい市場に投入することはオススメできません。
理由は大きく2つあります。

 

理由① 開発コストが高い

これは、単純な商品原価だけではなく、ゼロから処方を組み、キャッチコピーを作り、同梱物の構成方法を考え、販売方法を模索するという全てのコストが高いということです。開発スピードも遅くなるため、人員や資金に限りがある中小企業にはあまりオススメできません。

 

理由② 失敗するリスクが高い

先行で成功している類似商品がないということは、「そもそもそこに市場が存在しない」「買ってくれるようなユーザーがいない」危険性があります。もちろん、多額のPR費をかけて市場自体を形成していくことも可能ではありますが、これも資金力がある大手企業に限られた戦略となります。

成功している通販企業は、確実にニーズが存在するマーケットで、競合の販売戦略やターゲット像を参考にしながら、他社商品に「圧倒的に」勝てるポイントを探りだす差別化戦略を選択しています。

 

1億売れるキラーコンセプトを作る、7つの質問

さて、競合調査を行い、そこに市場があることを確認できたら、次はコンセプトメイキングに移ります。フォロワー戦略では、先行している競合商品から圧倒的に差別化できるポイントを創造できるかどうかが成功の鍵となります。

差別化といっても、それほど難しくはありません。これからお伝えする7つの質問に1つ1つ順番に答えていくだけで、商品のキーコンセプトを発想できるからです。

これらの質問は、必ず競合調査で得た情報をベースに回答できるように設計されています。全くのゼロからアイデアを出すことは不可能ですが、市場の情報をたっぷり仕入終わった今、適切な質問を投げかけると、脳は自然と答えを勝手に導いてくれるのです。

 

質問① 競合商品の強みを、さらに強めた商品を企画できないか?

たとえば、先行商品が「トマト4個分のリコピン量」をキャッチコピーにして成功していたとします。そこで、更に量の多い、「トマト12個分のリコピン量」というコンセプトで、競合を圧倒的に上回ることができないかを考えます。

 

【事例研究】圧倒的な“量”で冬場に1000件の新規受注を獲得した生姜サプリメント

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※他社の強みをさらに上回る強みを開発する

ただ単に金時生姜が入っているだけだった生姜サプリメントの市場に、「金時生姜を上回る82倍のジンゲロール量!」というキャッチコピーで切り込んだ事例です。

2倍や3倍ではなく、圧倒的な82倍という数字を訴求することで、ブランド力のある他社製品から差別化することに成功。特に冬場の冷え込む時期に大量の受注を獲得しています。

 

質問② 競合商品の弱みとなっている部分を、自社商品の強みにできないか?

競合商品が「言っていないこと」、もしくは先行商品の「弱み」を見つけ、その部分を補完した商品を作ることで差別化する戦略です。

有名なのは、やはり「酵素サプリメント」の誕生です。当時、酵素ドリンクを使った断食ダイエットが大ヒットしていました。しかし、酵素ドリンクは食品衛生法上、加熱殺菌することを義務付けられています。

そこで、「実は、酵素は熱に弱い!」と酵素ドリンクの弱みを逆手に取り、「非加熱製法で作った“生”酵素のサプリメント」という新たな訴求点を発掘、販売する製品が登場しました。

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※競合の弱みを逆手に取り、自社の強みにする

その他事例として、『サントリーEPA&DHA』があります。魚油由来のEPA・DHAが酸化しやすいことから、「酸化しやすいDHAは、摂り方も重要です!」と競合商品の弱みを指摘。その直後に抗酸化成分ビタミンEを配合していることをPRして、競合商品から差別化しています。

 

質問③ 市場を変られないか?

競合商品の成功パターンを分析し、ターゲットや市場を「ズラす」という発想です。たとえば、以下の様な切り口が考えられます。

・健康訴求の青汁を、便通訴求にする
・男性向け精力剤のイメージが強いすっぽんを、美容系サプリにする
・テレビ媒体で当たっている商品を、紙媒体で販売してみる

競合の成功事例をトレースすることができ、しかも広告媒体や訴求では競合しないため、うまく行けば大きなヒットを生む可能性があります。

 

【事例研究】『すっぽん小町』成功の秘密

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※市場を変えたことで脅威的ヒット商品となった『すっぽん小町』

『すっぽん小町』を発売した株式会社生活総合サービス様は、売上26億円(2006年)→売上64億円(2012年)という驚異的な成長を記録しています。

なんといっても、これまで「男性向けの精力剤」のイメージが強かったすっぽんを、女性のコラーゲン美容サプリとして新しく定義しなおしたことが革命的です。「すっぽん小町」というネーミングからして、この商品の特性を非常によく表現しています。

また、『すっぽん小町』は特にWEB上でのプロモーションで成功していますが、ランディングページの魅せ方も非常にクリエイティブです。

この商品の主なスペックは「黒酢の91倍」というアミノ酸の比較値データです。しかし、アミノ酸をアミノ酸としてストレートに訴求したのでは、ただの活力サプリになってしまいます。

そうではなく、「コラーゲンの元となる、質の良いアミノ酸がたっぷりに含まれている」と表現することで、あくまで美容系コラーゲンサプリメントとしてのポジションを構築しています。すっぽんを女性向けのコラーゲンサプリとして売るために、非常に考えられたコンセプトメイキングをしていることが読み取れます。

 

質問④ 新たな付加価値をつけられないか?

さらに別の価値を付け加えて、商品の魅力を向上させる質問です。たとえば、通常の青汁に11種類の生きた乳酸菌を配合し、「栄養補給だけでなく、腸内環境もケアできる」というプラスアルファの価値提案をするようなケースです。

 

質問⑤ 商品を構成する1つ1つの要素を分解して、独自の特徴を作れないか?

商品の構成要素を可能な限りバラバラに分解し、1つ1つの要素について、質と量で他社を上回り差別化できないか考えます。
例えば、青汁の商品構成を分解すると…

生産地
(例)熊本県阿蘇産

生産者
(例)熊本農場の山田さんが心を込めて作っている

素材
(例)有機栽培の大麦若葉に限定

製造工程
(例)栄養を逃さない特殊製法


(例)他社製品よりも、青みが濃い

形態
(例)分包に入っているので、スプーンいらず

種類
(例)10種類の生きた乳酸菌を追加配合


(例)大麦若葉本来の風味を生かした、甘みのある味

このように等、分解した各要素で、商品魅力度のUPが図れないかを検討します。

 

質問⑥ 思いきって何かを削ることができないか?

その市場で常識となっている前提を、あえて削ることで先鋭的なコンセプトを作り上げる質問です。

たとえば、近年流行のグリーンスムージーは、独特の「とろみ」をだすために多くの難消化性デキストリンを使用しています。配合量が増えれば原価が高くなりますし(配合にもよりますが、1ヶ月分700円程度)、デキストリンは、人によってはお腹を下しやすくなる成分でもあります。

そこで、この「とろみ成分」をあえて配合せず、「スムージーよりも体に優しいフルーツパウダー」として訴求してみます。シェーカーが不要になる分、コスト削減にも有効な戦略です。

 

質問⑦ あなたの会社だからこそ言えるストーリーを作れないか?

自社のストーリーは、だれにも真似できない差別化の源泉です。

社長さんや商品開発担当、社員、パートさんの中には、その人だけのストーリーを持った方が必ずいます。その個人的なストーリーにフォーカスすることで、同じような悩みを持つユーザーの共感を呼ぶ、独自の商品を開発することができます。

弊社の取引先に、驚くほどのお酒が好きで、FacebookやTwitterにお酒の画像をアップロードしている社長さんがいらっしゃいます。そこで、社長自らが「酒飲みだからこそ作った、本当に効くウコン!」というコンセプトの商品を開発しました。
競合調査の視点からは少し外れますが、こうした自社内の埋もれている資産も有効に活用しましょう。

 

商品を作るな、ラフを作れ!

これまでの質問に答え終わった頃、頭の中では様々な差別化のアイデアが浮かんでいると思います。競合から圧倒的に差別化できるコンセプトの片鱗が浮かんでいることかもしれません。

この段階まで来たら、最後に「必ず」やっていただきたいことがあります。それは、商品の特徴を広告の手書きラフに落としてみる作業です。

というのも、企画段階で浮かんだアイデアをあれもこれもと盛り込んでしまうと、それぞれの要素のバランスが悪くなり、商品全体のコンセプトがブレてしまうからです。

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※書きなぐりで良いので、広告のラフを書いてみることが重要。

広告ラフを描こうとすると、紙面が限られているために、不要なアイデアを諦め、本当に伝えるべきことにフォーカスせざるを得なくなります。

そして、ラフを描いているとき、頭の中では

「この商品を買う見込み客はどんなことに悩んでいるんだろう」
「どんな要素に、お客さんは反応するんだろう」
「このキャッチコピーと商品特徴で勝負できるんだろうか」

と、自問自答するプロセスが発生します。
非常に簡単なことのように思えますが、実は、これこそ通販で売れる商品を作る極意です。

というのも、このラフを作る作業が、自分本位な商品主体(プロダクトアウト)の発想からお客様主体の市場主体(マーケットイン)へと発想を切り替えるきっかけになるからです。

ぜひ、製品を作る前に広告のラフを書いてください。
そして、社内で複数の人のレビューを求めてください。あなた家族の意見も参考になります。企画書にコメントをすることは難しくても、広告ラフであれば、だれでも気軽に消費者の立場から意見を言うことができるからです。

こうして商品のコンセプトが確定して初めて、売る前に売れる状態を作り出す準備が整います。ここまで来てようやく、処方の設計やOEMメーカーへ見積もりを開始することができるのです。

今回の内容を参考にして、売り方から逆算した商品企画を試してみてください。
これまでのように「商品を作ったけど、いざ販売してみたら全く売れない。ライバル商品に商品力が負けている。」というような状況は回避できるはずです。

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